訪問看護活用術~新しい生活にゆとりを~
2025/04/28
訪問看護活用術~新しい生活にゆとりを~
【春のメンタルケア③】訪問看護の活用術〜春から始める“私のサポートチーム”
みなさんこんにちは。
春は、気候も生活環境も大きく変わる季節です。逆に周囲には色々変化が起きているのに、自分は何も変わっていないと感じてしまってしんどくなる。そんなことも起こりやすい時期です。これまでのブログでも、「気持ちのゆらぎ」や「疲れたときのセルフケア」についてお伝えしてきましたが、今回はもう少し視点を広げて、春から“支えてくれる人”を増やす工夫=訪問看護の活用術についてお話ししたいと思います。
■ 訪問看護って、どんなことをしてくれるの?
「訪問看護」と聞くと、高齢者の介護サービスを思い浮かべる方も多いかもしれません。
けれど、私たち精神科の訪問看護は、“精神疾患を持ちながら地域で暮らす方の“生活の伴走者”として、日々の暮らしや気持ちに寄り添いながらサポートするお仕事です。
精神科訪問看護の主なサポート内容:
お薬の管理や服薬確認
不安や悩みの聞き取り・整理
外出や通院、就労支援施設との連携(必要時同行)
生活リズムの調整(起床・食事・睡眠の確認)
ご家族への助言や支援(家族支援もご利用になれます)
主治医や関係機関との連携サポート
つまり、「病院」と「日常生活」の間に立って、暮らしの安定を支える存在のようなものです。生活がそれぞれ十人十色であるため、その分訪問看護の役割もここではご紹介しきれない程多岐にわたります。
■ 「支援を受ける」って、甘えじゃない?
これはあまり表立って語られないのですが、慣れてきた時によく聞かれる声です。本当はただの甘えなんじゃないかって思っていました・・・という具合に。
「人に頼るのが苦手で…」
「自分でなんとかしなきゃって思ってしまう」
「サポートが必要なのは重い人だけで、自分はまだそこまでじゃないかも」
とか
「そんなサービスを使わないといけなくなったってネガティブに受け取っていました。」という声もありました。
様々感じている方が多く、きっとこのブログを読んでいただいている方にも自分では気が付いていないくらい心の奥底に訪問看護利用に対する隠れた想いをお持ちの方もいらっしゃるのではないかなと思っています。ですが、実は“まだ大丈夫”な段階から支援を取り入れることこそ、より長く安定した生活を送るカギでもあるんです。
支援を受けることは、決して「甘え」ではなく、自分のために選ぶ“工夫”です。ミントは主体性を大切にする訪問看護ステーションです。利用者さんの判断や決定を大切にしています。時には失敗を一緒に体験して乗り越えることもとても大切だと思っています。頼ることが必要な時はちゃんと頼ってほしい。
よく「依存」という言葉が使われますが、そもそも私たちは一人では生きていけない存在。だから人は社会生活をしています。健全な「依存」は極端に偏らない複数への「依存」と言われています。その逆は、偏った特定の人や物への「依存」。そう考えると頼ることは依存ではありません。寧ろ、頼れる時にちゃんと頼って自分を立て直したり、いい感じの自分を保つことが大切ですね。
例えば体調が崩れたとき、病院に行くことを「甘え」とは思いませんよね。
それと同じように、心が疲れたとき、生活が乱れそうなとき、「助けて」と声をあげるのは、自分を守るための大切な行動です。
■ 訪問看護と一緒に「サポートチーム」を作る
私たちが訪問看護を行うとき、いつも大切にしているのは「チームの一員になる」という意識です。
あなたの人生の主役はあなた自身。でも、支えてくれる人が複数いることで、安心して前に進む力が生まれます。
チームにいるかもしれない支援者たち:
主治医・薬剤師(診断や治療、薬に関する支援)
訪問看護師(心身のサポート、日常の支え)
相談支援専門員(福祉サービスの調整)
デイケア、就労支援事業所、生活訓練等々医療福祉サービス事業所のスタッフ(仕事や訓練の支援)
居宅介護事業所(家事や生活、移動、受診のサポート)
ご家族・パートナー
地域の支援団体や仲間たち(家族会、自助グループ、リカバリーカレッジなど)
このように、一人ひとりが違う役割を持ちながら、あなたの暮らしを支える“チーム”を作っていくことが、これからの生活の安定につながります。
■ 春こそ始めどき。なぜ今、訪問看護?
新年度が始まる春は、生活が変わる人も多く、心の不安定さや生活リズムの崩れが出やすい時期です。
こんな方には特におすすめです:
通院はしているけど、日常の調子が安定しない
一人暮らしや地域生活が不安
家族に心配をかけたくないけど、誰かに話したい
就労支援や通所施設と連携してサポートがほしい
退院直後で生活に不安がある
「今は大丈夫かもしれないけど、この先がちょっと不安…」そんな気持ちがある方も、ぜひ一度ご相談ください。
■ 実際にどんなふうに利用できるの?
訪問看護を利用するには、主治医の「訪問看護指示書」が必要になります。
【主なご利用までの流れ】
主治医と相談:「訪問看護を使いたい」と伝える
ステーションと面談:訪問頻度や内容を相談
契約・訪問開始:週1回~2回など、生活に合わせてスタート
費用は医療保険や自立支援医療制度などが適用され、多くの方が1回あたり数百円程度で利用しています(※条件により異なります)。
■ ご利用者さまの声(匿名)
40代・女性:双極性障害 春になると気分の波が大きく、仕事や生活の調整が難しかったのですが、訪問看護が入ってから、「こういう時どうしたらいいか」を一緒に考えてもらえるのが本当にありがたいです。自分だけで悩まなくて良い安心感があります。
30代・男性:統合失調症 通院だけではわからない日々の困りごとを看護師さんに話せるのが助かっています。無理なく生活できる方法を一緒に見つけてもらえて、前より安定して過ごせるようになりました。
■ 最後に〜「支えてくれる人がいる暮らし」を春から始めよう
訪問看護は、あなたらしい生活の組み立てをお手伝いします。そして、あなたの「暮らし」が変わり、よりあなたらしく過ごせるためのサポートをさせていただきます。
春はスタートの季節。少し勇気がいるかもしれませんが、このタイミングで「サポートを受ける暮らし」に一歩踏み出してみませんか?
「話を聞いてもらいたい」
「どんなサポートがあるのか知りたい」
そんなお気持ちがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
では、またです!


